転職成功者インタビュー

株式会社メニコンネクト
東浜由登さん(仮名・人事総務) 30歳

もっと成長したい!求めていた環境は、未知の業界と初挑戦の職種にあった。

東浜さんにとって今回の転職は3度目の挑戦だった。前々職は高齢者向けデイサービスの機能訓練指導員。そこから畑違いの商社営業に転職し、5年間勤めた後、現職となるコンタクトレンズとケア用品を製造するメーカーの総務にキャリアチェンジした。

経験したことのない業種や職種への挑戦は苦労の連続だったが、「得られるものも大きい。どんな経験も無駄にはならない」と自分に言い聞かせながら、本当にやりたい仕事、自分が成長できる場所を探し続けていたと振り返る。

そして今、「ようやく求めていた環境と出会えた。挑戦して良かった」と嬉しそうに話す東浜さんに、転職体験談をうかがった。

※本記事の内容は、2023年4月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
3回
活動期間
エントリーから内定まで110日間

転職前

業種
専門商社(工業用品)
職種
法人営業
業務内容
主に既存顧客への法人営業

転職後

業種
メーカー(コンタクトレンズやケア用品など)
職種
人事総務
業務内容
製造拠点における総務、労務管理、採用、資材調達など

「本当にやりたい仕事とは何なのか?」自問自答する日々。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

メニコンネクトは、「メニコン」のグループ企業で、コンタクトレンズやケア用品の開発・製造を行っています。私は郡上工場の生産管理課に所属し、総務係として働いています。

工場スタッフの勤怠管理や労務管理、採用活動、福利厚生イベントの企画などを担当しています。また、資材の調達や経費の管理など、工場の庶務的な仕事にも携わっています。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は岐阜県です。大阪にある医療系の大学を卒業した後、愛知県にあるスポーツクラブに就職し、インストラクターとして働いていました。その後、高齢者向けデイサービスの機能訓練指導員に転職。2年半働いた後、商社に2度目の転職をし、ここに来るまで5年間、工業用品の営業をしていました。

転職のきっかけは?

前々職で勤めていたデイサービスは個人経営の小さな施設。25歳の時に結婚し子どもも生まれたので、将来のキャリアアップを考えて、商社の営業に転職しました。

ところが実際に働いてみると、昇給がほとんどありませんでした。どんなに会社の売り上げに貢献しても還元されることがなく、やりがいが感じにくい環境でした。

しかも私が勤めていた営業所は従業員が3人だけ。所長と私と事務員さんしかおらず、「ここにいて自分は成長できるのだろうか?」という不安も感じるようになっていきました。

もともと私は医療系の大学で学び、スポーツトレーナーを目指していた時期もありました。そんな自分にとって、「本当にやりたい仕事とは何なのか?」「将来どんな人間になっていきたいのか?」と、毎日のように自問自答するようになりました。

人と会うことや、話をすることは大好きだったので、営業の仕事は嫌いではありませんでしたが、前職はBtoBの営業職。「もっとダイレクトに誰かを支える仕事、サポートする仕事をやりたい!」と思うようになりました。

そして気がつけば、自分の年齢も30歳。今後のキャリアを真剣に考えないといけないと思い、3度目となる転職の道を模索することにしました。

転職活動はどのように進めましたか?

最初は大手の転職サイトに登録しました。するといろんなオファーメールが届くようになり、何社かと直接やりとりをするようになりました。そのうちの1社は、社長からも気に入ってもらい、「新規事業を立ち上げる責任者にならないか」と言っていただけました。でも悩んだ末にお断りしました。

新規事業の立ち上げは、やりがいはありそうですが責任の重い仕事。加えて、勤務地が自分の家からかなり遠かったんです。そこからは転職活動は振り出しに戻り、「どうしよう?」という不安を抱えつつ、もう1度、大手の転職サイトで探し始めました。

するといくつかの転職支援会社からメールが届き、その中でいちばん親身に対応してくれたのがリージョナルキャリア岐阜でした。転職相談をしたところ、5社ほど紹介してもらえました。

今振り返ると、他の転職支援会社は、条件にあう求人を送ってくるだけで「終了」という感じでした。

どういう会社なのか、働く環境がどうなのか、といったことが全くわからなかったのですが、リージョナルキャリア岐阜のコンサルタントは、私の経歴や思いをちゃんと受け止めてくれ、紹介してくれる会社の一つ一つに対して、「こういう会社で、こういうところが東浜さんに合っていると思います」と丁寧に説明してくれました。ですから納得感がありましたし、しっかり検討することもできました。

今の会社に決めたポイントは?

実は最初の募集職種は、総務ではなく、障がいがあるスタッフのジョブコーチだったんです。そういう仕事があることを初めて知ったのですが、人を支えたいという思いが強かったので、挑戦してみたいと思い、応募しました。

その後、その仕事は経験者に任せることになったそうなのですが、面接での私の思いやコミュニケーションスキル、経歴を人事担当責任者が評価してくれて、「総務でも人材を求めていたので、そちらでチャレンジしてみては?」と声をかけてもらえました。

自分には経験のない職種ですし、最初は戸惑いましたが、いろいろと話を聞き、社員をサポートする仕事だと聞いて、自分のやりたいことに近いのかなと思いました。

また、勤務地となる郡上が前職より自宅に近い場所だったことも、入社のポイントになりました。

通勤時間が1時間短縮。この1時間がすごく大きい。

転職していかがですか?

これまでとはまったく違う環境でしたので、最初は違和感の連続でした。前職では営業として自由に動いてきましたし、大きな組織の中で働いた経験もなかったので、毎日苦しかったですね。

でも、どんな仕事もやってみないとわからない、まずは仕事を覚えよう、続けてみよう、そう思いながら頑張りました。

すると2か月ほどたった頃からでしょうか。少しずつ気持ちが変わっていきました。まずは自分なりのリズムができるようになりました。自分がやるべき業務や環境にも慣れてきて、少しずつ余裕ができてきました。

幸い、職場の雰囲気はものすごく良かったんです。上司も物腰のやわらかい方で、やさしく仕事のやり方を教えてくれました。その点はすごくありがたかったですね。

仕事の幅も少しずつ広がっていき、最近では採用の仕事も任せてもらえるようになりました。

あと、社内行事を企画するのが楽しいです。コロナ禍でなかなか飲み会ができない中、普段は食べられないようなちょっと高価なお弁当を頼んで社員に提供するという企画をしたりしています。

どういうことをしたら喜んでくれるのか、社員の皆の声を聞いたり、考えたりするのが、とても楽しいですね。

転職して良かったと思うことは?

今後のキャリアを考えるきっかけや、経験を積む場所として、自分にとってすごくいい環境だと思っています。やりたいと思っていた勉強ができていますし、挑戦したい資格も出てきました。

また前職は少人数の職場で相談したいことがあってもなかなかできませんでしたし、「自分がやっていることが正しいのか?」不安や迷いを感じることがあったのですが、今はたくさんの人と話すことができます。

コミュニケーション能力を磨くことができますし、刺激ももらえています。自分にとって、すごく成長できる環境だと思います。ありがたいですし、自分のやりたいことがより明確になり、「人をサポートする仕事がしたい」という気持ちがもっと強くなりました。

困っていることや課題はありますか?

最初は本当にわからないことばかりでした。そこで心がけたのは、わからないことを、わからないままにしないこと。一つずつメモをとり、上司に教えてもらいながら、自分なりのマニュアルを作っていきました。

また前職では外に出ることで気分転換になっていましたが、総務の仕事は基本的に内勤です。気分転換の方法にも最初は困りましたが、最近は少しずつ仕事を任せてもらえるようになり、外に出る仕事もでてきました。

仕事着はスーツから作業着に変わりました。朝夕着替えないといけないことが最初はおっくうでしたが(苦笑)、もう慣れましたね。今はむしろスーツよりも楽だと感じています。

生活面の変化はありましたか?

引っ越しはしておらず、通勤手段も以前と同じ車通勤なのですが、通勤時間は1時間短くなりました。体力的にもかなり楽になりましたし、家に帰る時間も早くなりました。

今は終業時間が17時。残業がなければ、18時すぎには自宅に帰り着けます。転職前と比べると1時間の違いですが、わが家は共働きで、育児も家事も妻とシェアしていますので、この1時間はすごく大きいですね。

自分の自由時間も増え、念願だったトレーニングジムにも行けるようになりました。

収入は転職前とほぼ変わっていません。まだようやく1年たったところですし、次のボーナスから満額でもらえる予定。昇給試験を受けることもできるので、頑張って給料を上げていきたいと思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

自分の気持ちに素直になることが大事だと思います。生活や家族のことなど、いろんなしがらみもあると思いますが、まずは自分がやりたいことを大切にしていいのではないでしょうか。

今は転職についての考え方も昔とは違います。仕事をやめることは、「負け」じゃない。一つ一つの経験が次の仕事に生きてくるはずです。

もちろん転職にはリスクもあるし、苦労することもあります。でもそこでふんばり、自分と向き合いながら、自分が何をやりたいのかを考えていくことに意義があるような気がします。私も最初は苦しかったけれど、乗り越えたからこそ成長できたと思います。

悩んでいた時に、友人からこんな言葉をもらいました。「仕事をすることも、経験することも、近道するより、遠回りしたほうがいいよ」。この言葉を今すごく実感していますし、皆さんにも贈りたいと思います。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
坂 年規

初回面談から東浜さんの人当たりの良さ、誰とでも意思疎通できるコミュニケーション能力の高さを感じました。

お話を伺っていくと、学生時代には自身の怪我を機にスポーツトレーナーを目指した経緯や、社会人になった後の苦労話もお聞かせいただけました。そのなかで「誰ひとりとして同じ人はいない、立場を理解して相手に寄り添うことを大事にしてきた」という東浜さんの想いに共感しました。

たとえ実務経験がなくても組織・ヒトを支える仕事に強い適性をお持ちだった東浜さん。キャリアチェンジとなった分だけ人知れぬご苦労もあったかと思いますが、最近ではご活躍の場が広がっているようです。

今後も持ち前の明るさと行動力で、キャリアに磨きを掛けられることがとても楽しみです。

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